壁からの雨漏り
ヒアリング
築4年、木造軸組み構法2階建、屋根はスレート葺き切妻屋根、壁はサイディング通気工法となっている。雨漏りはバルコニー掃き出し窓上枠から降雨量の多いときに浸出するとのこと。
目視確認
壁全体にシーリング(コーキング)破断箇所が多数みられるが築年数から経年劣化の破断としては考えにくく、シーリングプライマー未処理等の可能性から通常の劣化より破断が進行したと推察される。
浸入口の仮説
掃き出しサッシ廻りのシーリングが破断している事から、破断箇所を中心に散水による検証を行う事とする。
総括(検証による結果)
掃き出しサッシ廻り上部シーリング破断箇所に散水を行ったところ、浸出が確認された。
サイディング通気工法はシーリングが破断しても透湿防水シートおよび防水テープによりサッシと一体化した二次防水が施工されている事から、シーリングが破断をしても試験水は透湿防水シートを流下しながら外部に排出される仕組みになっている事から、二次防水の不具合を修補する必要があると考えられる。
安易にシーリングの撤去及び充填による応急処置を行うことは、雨漏りを再発させる可能性が非常に高いと考えられる。