バルコニーのパラペット壁からの雨漏り
ヒアリング
築25年、木造在来軸組構造2階建、瓦屋根となっている。雨漏りは1階和室 天井より浸出するが、普段の降雨では浸出せず長雨の場合は浸出するとのこと。
2~3年位前から雨漏りがあり、近所の工務店により雨漏りの直上が
バルコニーで有る為、防水工事施工されたが、雨漏りは改善されなかったとの事。
目視確認
防水層自体の破断等の不具合は、確認されなかったが既存サッシ部と防水層の取り合い部分には、シーリングがなされているが 薄い部分もあり懸念が残る。
又パラペット板金笠木の接合部の経年劣化や壁に微細なクラックが数箇所確認される事から、バルコニーの防水層が原因では無いと推測される。
浸入口の仮説
バルコニーのパラペット天端(板金笠木)接合部の劣化と壁にヘアークラックがある事から、散水による調査を行う事とする。
総括(検証による結果)
パラペット壁のクラックに散水を行ったところ、浸出が確認された。この事からモルタル壁のクラックにより一次防水の防水紙(ASフェルト)の破断等の不具合が考えられる。
今回の場合、安易に雨漏りの原因をバルコニーの防水と決めつけず、しっかりと原因追及の雨漏り調査を行っていれば、壁も原因が有ったことが判明していたはずです。
パラペット天端の笠木・壁・防水を補修工事施工することにより、連続した防水性を担保出来たと考えられる。