下屋部の壁止まり金物からの雨漏り。
下屋部の壁止まり金物からの雨漏り
ヒアリング
築19年、木造3階建、屋根はスレート葺、外壁はサイディングの無塗装板の上に吹付となっている。
雨漏りは1Fの洋室の天井から長雨で降雨量の多いときに浸出するとのこと。
目視確認
2F掃き出しサッシ横に微細なクラック破断箇所が多数みられる。
また、下屋の壁止まり金物の下部に苔等が付着しており
長い時間の湿潤環境にさらされていると考察される。
また、サッシ枠上部の壁との取り合いにはシーリング補修の跡形が有り
雨水の抜け道が塞がれている状態に成っていた。
浸入口の仮説
浸出上部の掃き出しサッシ横のクラック等が散見している事と、下屋部の壁止り金物部の不具合が疑わしい為、下部より散水による検証を行う事とする。
総括(検証による結果)
2Fの掃き出しサッシ横のクラック箇所に散水を行ったところ、1F天井部に浸出が確認された。
また、下屋部の壁止り金物部分に散水を行った場合も(先程の掃き出しサッシ、サッシ横のクラック部には しっかりと養生を施し 散水が掛からない様にして散水の検証を行った)、同じように浸出が確認された。
サイディングの通気工法の為、クラック・壁止り金物等から雨水が浸入しても
二次防水の透湿防水シートが機能していれば、浸入水は速やかに流下し 外部に排出される仕組みに成っている。この事から、二次防水の不具合を修正する
根本的な改善工事が必要と考えられる。