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雨漏り2次(3次)被害

雨漏りによるカビの発生⇒カビを食するダニの発生⇒ヒトの健康を害する(アレルゲン)。水の供給による白蟻の発生。雨漏りなどの水の供給があると、高いところでも白蟻被害があることになります。

地面から1mの防蟻施工の規準だけでは無理な場合も多いです。雨漏りという水の供給があれば白蟻被害は可能性があります。雨漏りを原因とする白蟻発生は免責(白蟻業者)になります。

1次被害:雨漏り、(2次被害:雨水による水分の結露)、3次被害:カビの発生から、ダニ・白蟻の発生への連鎖

ヤマトシロアリ イエシロアリ
加害木材 湿った木材を好む 湿った木材に限らない
加害部分 地上から近い部分 地上から、小屋裏まで
加害度 限定 激烈
地域 全国 西日本南部限定
1集団数 1万~2万匹 数10万~100万匹

日本では、一般にヤマトシロアリとイエシロアリの2種類が問題となります。

ヤマトシロアリのみが生息する地域とヤマトシロアリ+イエシロアリ(激烈な被害を及ぼします)が生息する温暖地域では被害の程度が異なりますが、イエシロアリが生息する温暖地域においては、シロアリは地面からのみ浸入するわけではなく、上部からも浸入します。それは水分の供給がある場合です。

基礎工事中に、木製型枠の一部が、土中に放置される場合がありますが、これは白蟻発生リスクになります。新築時に防蟻工事をしても、白蟻が発生する場合、何らかの原因があるものです。

万一、シロアリ発生の場合には、水分の供給(雨漏り、結露)がないかという点からも確認が必要です。シロアリ被害の原因として、雨漏りである場合が非常に多くあります。シロアリの専門家によりますと、防蟻処理を施工した現場で、入居後にシロアリが発生する場合、その80~90%に何らかの雨漏りがあるといいます。決して誇張した数字ではありません。一度シロアリにとりつかれますと、木部だけでなく、断熱材、電線、ビニールなど、有機物以外までもかじりつくします。もっとも雨漏りがなければ、ここまで被害は及ばないはずです。ちなみに日本全体のシロアリによる被害金額は、火災による被害金額に匹敵するといわれています。その80~90%という主たる原因が雨漏りによるとするならば、極めて大きな問題です。

防蟻処理の薬剤ですが、昔は有機塩素系の強力な薬剤(クロルデン)を使用していました。何といっても施工後10年近く、アブラムシも寄り付かないなど良い面があったのですが、強すぎるということから環境面で禁止されました。その後、有機リン系の薬剤(クロルピリホス)に変更されましたが、これも環境面の配慮から禁止されました。シロアリに悪いものは、人間にも良いわけがありません。時代の要請で、現在は合成ピレスロイド系(除虫菊の成分)アリピレスなどの、環境に配慮した薬剤処理で対処しています。当然、シロアリに対する効果は落ちております。アブラムシも平気で走りまわります。防蟻対策と環境面の配慮は、トレードオフの関係になります。建築主によっては、薬剤散布自体を否定される場合もあります。その場合には、薬剤を使用せずに管理する「セントリコンシステム」などのベイト工法が選択肢になります。

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