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外壁通気工法の落とし穴

通常の木造2階建て住宅の通し柱は120㎜角、管柱は105㎜角になります。室内側に面合わせにすると、外部側に120-105=15㎜の段差ができます。納まりとして、遠し柱は通気胴縁なしで、管柱のところのみに通気胴縁を施工しました。下図のようにきれいな納まりになります。

120㎜角の遠し柱の部位のみ、外壁サイディング材が直張りになり、通気していません。他の管柱や間柱部分は適正に通気状態になっています。外壁全体の面積から比較すると通気していない面積はわずかです。わずかの面積ですが、通気がないことにより、木部はかなり劣化しています。

ということは、外壁通気工法に使用する胴縁はどうでしょうか?

胴縁の幅部分については、サイディング材が直張りになっています。胴縁と接する部分以外のところは通気が確保されています。外壁サイディング材のジョイント部分の下地胴縁は施工上、幅広の胴縁を使用する場合も多いです。その箇所については、通気ができていないことによる劣化進行の可能性があることになります。

さらに外壁サイディング材を、現在は標準になっている通気工法ではなく、直張り工法で施工するとどうなるのかです。かなりリスクが高くなると言わざるを得ません。

外壁をサイディング材ではなく、左官工法(仕上げは吹付)で施工する場合も多いですが、その場合は通気無しの直張りになる場合が通常です。当然、劣化進行が激しくなる可能性が高まります。通気工法の重要性が認識されていません。外壁通気は、建物の耐久性向上に大きく貢献しているはずです。

胴縁の流し方について

胴縁の流し方は、サイディンを縦に張る場合と、横に張る場合で流し方を異にすることになります。

横張りサイディング材の場合:下地は縦胴縁になりますから、下→上に空気が流れます。

縦張りサイディング材の場合:下地は横胴縁になりますから、下→上には空気が流れませんので要注意です。通気が阻害されることになります。特にサッシ下部の通気が滞留することが多いです。横胴縁の場合には下から上への空気の流れを考えて、欠き込みのある通気胴縁材料を使用するか、2mにつき30㎜以上の隙間を開けることになっています。

現場確認すると、横胴縁が平然と隙間なく施工されていることもあります。

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